2024年8月にスタートした「松風荘」様における学習ブログラム、早くも半年が経過しました。この記事でお伝えするのは、分園「パインツリー」の3名のお子さんたち。中3のトマトちゃん、中2 ライチちゃん、小2 いちごちゃん、3名のピアノ未経験者の現況です。

まずは練習コースの進捗から
当初の目的は、9ヶ月間で、①鍵盤楽器に親しみ、②音楽の基礎を学び、③演奏を楽しめるようになることで、私たちが使用している教材「シンプリーピアノ」の基本コースをクリアすれば「御の字」と思っておりました。
しかし、蓋を開けたら、

なっなんと、中3と中2のお子さんは基本コースを難なくクリア。小2のお子さんも「いい線いってる」のです。
しかし、最も驚いたのが、周囲の大人たちが全く気づかなかったこと。それは、教材「シンプリーピアノ」の活用の仕方です。お子さん自ら選んだ曲で、演奏を楽しみながら、知らず知らずのうちにピアノの腕を上げていたことなんです。
例えば、中2のライチちゃんの場合、ピアノの先生が「次のレッスンまでに頑張って」と宿題にしたのが半年の間に10曲。それ以外に(ピアノの先生が知らないところで)独習した曲が何と4倍の40曲!
集計をして、私たち団体がまず驚き、それを伝え聞いたピアノの先生がさらに驚いたという次第です。先生曰く「見えないところで、こんなにやっていたんだ」と。
ピアノの先生からのレポートを読み返すと、レッスン開始2ヶ月経過した10月ごろから、「すごく上手くなっていて驚きました」「リズムが正確で、課題を一発でクリアして驚きました」と、『驚きました』が連発されるようになりました。
その理由の一端がここに。
つまり、お子さんたちの自発的な練習。というより、単に楽しくてやっていただけなのかもしれません。
なぜなら、お子さんたちが選んだ練習曲は、yoasobi、BLACKPINK、米津、ジャスティン・ビーバーなどなど、今の流行り曲です。自分たちが大好きな曲を「あ、弾けている」「わー弾けるんだ」という驚きや感動、喜びが、彼女たちを突き動かしていたのかもしれません。

私(筆者)の世代にとって、ピアノの練習といえば1850年代に発刊された「バイエル」。親から「ピアノできるとモテるよ」とか「お嬢様に見られるよ」とかなんとか、けしかけられて、単調な曲をイヤイヤ練習する、というのが定番でした。
しかし、「つまらないこと」より「楽しいこと」。インセンティブ(外からの誘引)よりドライブ(内から湧き上げる欲求)。つまりは、人をやる気にさせる、人がやる気になる原理原則を、松風荘のお子さんたちを通じて教えられた気がします。
私(筆者)も「サザンやドリカム、宇多田、MISIAの曲で練習したかったなー」。そしたら、今ごろピアノを自由自在に弾けるようになっていたかもしれませんね。苦笑
3人3様のピアノ体験
この半年間、3名のお子さんがそれぞれのペースで、ピアノ学習に向き合ってきました。具体的には、
中3トマトちゃん
保育士になりたいという目標があり、当学習プログラムにエントリー。すごく真面目で何事にも一生懸命に取り組む気質。受験勉強をがんばっていて、その息抜きとしてピアノを楽しみました。息抜きながら12月には先生のレッスン2回、自習13回もこなし。で、リズムは正確、テクニックは盤石に。今やクラシックの名曲を弾きこなせるようになりました。
中2ライチちゃん
同じく保育士志望でエントリー。勉強も頑張り、部活も頑張り、ランニングもして、料理に興味があるのでキッチンでお手伝いもして、色々なことに興味がある中で、教材・シンプリーピアノに好きな曲をたくさん登録して、好きな曲をたくさん弾きこなして、ピアノも楽しみました。
小2いちごちゃん
園にあるオルガンで「ねこ、ふんじゃった」を弾いたりして楽器に興味が湧いている中、エントリー。ピアノの先生いわく、弾いてくれるまで時間がかかるけど、一旦弾き出すとすごく積極的。とにかく「やりたい」という意欲がすごかったと。実は、いちごちゃんにとって、これが人生初の習い事。いい経験、体験になればいいなーと思ってます。

そして、保護者である施設の職員さんは...(以下、職員さんの感想)
(教材・シンプリーピアノが入っている)タブレットを渡せば、あとは子供たちがやってくれます。1対1の関係(シンプリー・タブレットが先生、お子さんが生徒)ができるので楽です。
中学生のお姉ちゃんたちが練習するのが夜の8時ごろ。下の小さな子供を寝かしつかせている時間です。電子ピアノを弾くことになりますが、ヘッドフォンを使うので音が出ませんし、職員が1名で子供6名の対応をしないといけない日などは特に助かります。
「無理なく進められる習い事」という印象の様です。よかったです!
(最後に)これからも、松風荘様でこの学習プログラムを活用いただけること、お子さんたちが伸び伸びと、それぞれのペースでピアノ学習を体験していくことを祈念しています。