私たちの活動の原点:一人の少女のピアノ体験から見えた社会の縮図

私たちがこの活動を始めたきっかけは、身近でおきた出来事でした。

友人の会社が倒産し、小学校3年生の娘さんが、大好きだったピアノをあきらめることになったのです。明るくて活発なお子さんでした。引っ越し前に会いました。その子は気丈に振る舞っていましたが、その心のうちを思うと、胸が締め付けられました。

同じ時期、日本の子どもの8人に1人が貧困状態、特にひとり親の家庭では約半数が貧困状態であることを知りました。先の娘さんだけでなく、「習い事をやりたくてもやれない」子どもが沢山いるであろうことを悟り、日本がそんな社会に、格差社会になってしまったことに衝撃を受けました。

何か手はないか、と模索している中で、ある音楽関係者に相談したところ、「ピアノはお金持ちがやることだから」と言われ、その排他的な考え方に内心憤りを覚えました。音楽は「みんなのもの」じゃないのか、ピアノも「みんなのもの」であるべきだ、子どもがピアノをあきらめる社会はおかしい――そう強く思ったのです。

そうした中、高級ピアノメーカー・スタインウェイの元CEOが考案した画期的なピアノ学習メソッドを知り、これこそが閉塞した現状を打ち破る「突破口」になると確信しました。

「みんなのピアノ」は必要とされるのか?

しかし、ニーズがないことをやっても意味がありません。そこで、企業がテストマーケティングをする地域である、静岡県・山口県・福岡県の児童養護施設38ヶ所に対してニーズ調査を実施しました。

結果、10箇所の施設から「ピアノを習いたい子どもがいる」、私たちが考える学習プログラムを「希望する」との回答を得たのです。この確かな手応えを受け、私たちは2024年5月に団体を設立しました。

【実際のアンケート結果・3施設分】


アンケートのコメント抜粋

  • 福岡県朝倉市「古処学園」様:昨年11月までピアノの先生(ボランティア)においでいただき指導いただいておりました。その後、先生が見つからず困っています。どうぞよろしくお願いします。
  • 福岡県嘉麻市「嘉麻学園」様:ピアノを習いたい子どもがいますが、送迎が大変なため、このようなプログラムはとてもありがたいです。
  • 岡県北九州市「聖小崎ホーム」様:子どもたちの興味、関心があることに力を入れてます。環境を与えることで、生き生きとしている子どもの表情に喜びを感じます。ピアノに関心をもってくれる子どもたちに、このような機会が与えられればと願ってます。

子どもたちの音楽の未来を拓くために

既存のピアノ学習には、「高額な費用」「練習が辛い」「経済的・地理的な教育格差」といった大きな壁が存在し、多くの意欲ある子どもたちが途中で夢をあきらめてしまう現実があります。

従来のピアノ学習が抱える高額な費用やモチベーション維持の課題を解決し、「子どもたちがピアノをあきらめない社会」を実現するため、私たちは最新の教育理論とテクノロジーを融合した学習メソッド(*)、子どもが好きな曲で練習する楽しさ(好きこそ、ものの上手なれ=内発的な動機の喚起)、電子ピアノのシェア、この3つの要素を組み合わせた、学習プログラムを開発しました。

【みんなのピアノ協会の学習プログラム・3つの柱】

実際にこのプログラムを使用したところ、初日30分のレッスンでベートヴェン・第九「歓喜の歌」を楽譜を見ながら(右手)で弾けるようになったり、両手弾きが3日でできるようになった、クラシックの名曲を半年で弾きこなせるようになったなど、短期間で目覚ましい成果を生み出し、そのコストは従来の10分の1という費用対効果を実現することができました。

(*)注記:この学習メソッドは、高級ピアノメーカー・スタインウェイの元CEOが考案し、既に全世界で2千万人以上が利用しているものです。

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教育格差に関する課題
ピアノ学習の課題とピアノ寄贈の現状
費用対効果の高い、新時代のピアノ学習プログラム

従来のピアノ・チャリティの限界と、私たちの対応

私たち「みんなのピアノ協会」のプログラムは、従来のピアノ関連のチャリティプログラムが抱える課題に向き合い、真に子どもたちの学びを継続させることを目指しています。

従来のピアノ関連のチャリティにおける課題

  1. 寄贈されたピアノが使われていない:子どもの健やかな成長を願う方々からのピアノ寄贈は尊い行為です。しかし、子どもに演奏スキルがなければ活用されません。実際のところ、私たちの支援先である全ての児童養護施設で、活用されないまま置かれているのが実情でした。
  2. ボランティア教師の継続性:ボランティアのピアノ教師による支援は素晴らしい活動ですが、地域や人数が限定的であり、教師の都合で一方的に支援が終了するなど、継続性に課題がありました。私たちの支援先では、福岡県の2つの施設が、この問題に直面していました。

私たちの対応策

私たちのプログラムは、これらの課題を解決し、さらに地域格差を解消しながら、全国の子どもたちに質の高いピアノ学習を提供します。具体的には、

  1. 独習可能なピアノ練習アプリとタブレット、そしてオンラインでのピアノ教師による継続的な学習支援を提供します。ピアノがない施設にはポータブルな電子ピアノを提供し、子どもたちがシェアできる環境を整備。これにより、施設(保護者)側の導入・維持コストをなくし、楽器が「活用されない」という問題を根本から解決し、持続的な学習を可能にします。
  2. オンライン学習体制を構築し、特定の地域や個人の都合に左右されない学習環境を整えます。ゲーム性に富んだピアノ学習アプリによる「自習」を核とし、全国どこでも質の高いピアノ教師による継続的なサポートを受けられる仕組みにより、学習の中断や機会の偏りをなくします。*2025年6月から、静岡県伊東市の川奈臨海学園で、ピアノ学習アプリとオンラインのピアノ教師による学習プログラムを提供開始。

【寄贈されたピアノが活用できない施設様の事例・提案資料より抜粋】



寄付がもたらす驚きの効果:子どもたちの笑顔のために

皆様からのご寄付は、子どもたちの「できた!」という喜びと、その先の輝く未来に直結します。

【学習プログラムで練習中の子供たちの様子】

(*)お子さんたちのプライバシー保護の観点から、背中越しの撮影構図となっていることをご了承ください。

私たちのプログラムは、その高い学習効果に加え、費用対効果が高いという特徴があります。また導入も難しくないため、団体設立後9ヶ月間で、静岡県・山口県・福岡県の3県にまたがる8自治体の8カ所の児童養護施設において、合計70人の子どもたちに本プログラムを提供することができました。

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ピアノ未経験者の中3女子、小学4女子と、ピアノ経験者の中3女子が、当団体の学習プログラムにチャレンジ。ピアノ導入期の教本の定番である「バイエル上巻」に相当する練習コースを3ヶ月で終了(通常、バイエル上巻は半年から1年は必要)。さらに、練習コース以外、それぞれ72曲、24曲、74曲の楽曲を楽しみながら弾きこなせるようになりました。

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全員がピアノ未経験者で、中学2年生の女子が2名、小学2年から4年の女子3名が、それぞれの想いで、楽しみながらマイペースで練習に取り組みました。

中でも中2のお姉さんは、「ある決意」を胸にこの学習プログラムにチャレンジしました。中学で所属しているブラスバンド部の他メンバーが全員、ピアノ経験者で「どうしてもピアノをやりたい」という常々思っていたのです。その帰結として、彼女は極めて熱心に学習プログラムに取り組み、わずか3ヶ月でバイエル下巻に相当する中級コースに到達。そればかりか、練習コース以外で自主的に合計117もの楽曲を練習し、弾きこなすことが出来るようになりました。

【支援実績マップ】

2025年5月に団体設立後、9ヶ月間の活動実績です。これからも支援の輪を広げられるように力を尽くす所存です。

団体がご支援する子どもについて

当団体がご支援の対象として考えているのは、児童養護施設、経済的困窮家庭(生活保護、ひとり親家庭)、へき地や離島、ヤングケアラー、幼い兄弟の面倒を見ている鍵っ子など、多様な環境にいる子どもたちです。

児童養護施設だけでも全国に600あり、おおよそニーズ調査から推計すると、ピアノを習いたくても習えない子どもが3,000名いると見込んでいます。まだまだ活動の輪を広げる必要があります。

誰もが自由に音楽を学び、心豊かな人生を送れる社会を目指し、私たちは日々の活動に愚直に取り組んでいます。

寄付の使い道について

ご寄付いただいた資金は、電子ピアノやタブレット、アプリのライセンス費用、そして子どもたちの学習を支えるピアノ教師による学習支援の提供など、プログラムの運営と拡大のために大切に使われます。

そして私たちは、既存のピアノ教育と比較してわずか10分の1のコスト(ピアノの購入代金も含めると18分の1)で、前述のような質の高い学習機会を提供できています。皆様の一歩のご支援が、より多くの子どもたちに、長く続く「音楽の学び」というかけがえのない財産を届ける力となります。

【コスト比較グラフ】

(*)当団体の費用は、CBGMこども財団様・助成事業での実績値です。一人あたりのピアノ学習環境が月額約2,000円。

これは施設様所有の既存の電子ピアノを活用したり(7施設中2施設)、団体提供の電子ピアノとタブレットを最大5名で共有したり、学習アプリの独習効果(7施設中1施設が完全独習)などがコストの最適化に寄与しました。

既存のピアノ学習費用としては、ピアノ購入費用15万円、入会金5千円、レッスンの月謝を1万円として比較対象の値としました。いずれも開始後、費用を1年間の積算したものです。


ご支援のお願いと寄付の方法

子どもたちの輝く笑顔と、彼ら彼女らが奏でる希望のメロディを、これからも途絶えさせないために。この活動は、皆様からの温かいご支援があってこそ成り立っています。

私たち「一般社団法人みんなのピアノ協会」は、一人でも多くの子どもたちが経済的・地理的な制約なくピアノを学び、自己肯定感を育み、豊かな人生を切り拓けるよう、愚直な挑戦を続けます。

皆様の温かいご支援を心よりお願い申し上げます。

ご寄付が子どもたちに届けるもの

あなたの寄付が、子どもたちの音楽の夢を具体的な形にします。


(*)注記:上図は、各金額のマンスリー会員を1年間継続していただいた場合、バイエル上巻相当を学べる人数を表記しております。

(*)このボタンをクリックすると、銀行支払い・クレジットカード決済用のページ(寄付募集サイト・コングラント)へ移動します。

ご寄付いただいた皆様へ

ご支援くださる皆様へ、心より感謝申し上げます。

皆様からの尊いご寄付は、子どもたちの音楽教育を支え、彼らの未来を拓くための大切な資金として、最大限に有効活用させていただきます。寄付金の使途につきましては、ウェブサイトでの活動報告や年次報告書、ニュースレター等を通じて、定期的にご報告いたします。

引き続き、私たちの活動にご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

ご寄付に関するよくあるご質問

Q1: 寄付金はどのように使われますか? 

A1: 皆様からのご寄付は、電子ピアノやタブレット、アプリのライセンス費用、オンライン学習支援の提供など、子どもたちのピアノ学習プログラムの運営と拡大のために大切に使われます。詳細は前述の[寄付金の使い道]をご覧ください。

Q2: 寄付金控除は受けられますか? 

A2: 誠に申し訳ございませんが、当団体は現在、寄付金控除の対象となる認定を受けておりません。そのため、ご寄付いただいても税法上の優遇措置を受けることはできません。 しかし、皆様からのご支援は、子どもたちの未来を拓くための大切な活動資金として、最大限に活用させていただきます。

Q3: 毎月の継続寄付は可能ですか? 

A3: はい、コングラントの決済ページにて、月額での継続寄付をお選びいただけます。継続的なご支援は、私たちの活動の安定的な運営に不可欠です。

Q4: 寄付以外に支援する方法はありますか?

 A4: はい、ボランティア活動へのご参加や、SNSでの情報シェアなど、様々な形でご支援いただけます。詳細は[ボランティアに参加する]をご覧ください。